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執筆者の写真trefle osteo

自律神経って?

自律神経(Autonomic Nervous System: ANS)には

交感神経(Sympathetic Nervous System: SNS)と

副交感神経(Parasympathetic Nervous System)があり

身体を緊張状態にしたりリラックス状態にしたりと

身体のON/OFFの切り替えを行っているシステムです。


そこで今回は

その自律神経について紹介します。




交感神経って?

交感神経は身体を緊張状態の時に活発になります。

この神経の働きが活発の時には

身体がいわゆる”戦闘モード”になっているので

戦闘時に必要なものは働きが活発になり

不必要なものはスイッチがOFFにされます。


例えば、戦っている時はケガをする可能性が高いので

ケガをした際に出血量を最小限に抑えられるように

全身の血管が収縮します(細くなります)。

そのため1度に送れる血液の量が少なくなるので

脈拍数は上がり、血圧も上昇します。

また戦闘中にトイレに行っている暇はないので

消化活動や排尿排泄が抑制されます。


さらに交感神経優位の状態では

できるだけ周囲の情報(五感)を入手しようと

神経が研ぎ澄まされているので些細な刺激にも敏感になります。

そのため常に”気が張っている”状態になるので

肉体的にも精神的にも疲れやストレスが溜まりやすくなります



副交感神経って?

副交感神経は身体をリラックス状態の時に活発になります。

この働きが優位の時には

”戦闘モード”の時とは逆のことが起こります。


血管は弛緩し(太くなり)、それに伴い

脈拍数の減少や血圧の低下が起こります。

また消化器官の働きが活発になり

周囲の情報(五感)に対して鈍感になることで

身体を休息状態(睡眠)に導きます


身体はリラックスモード、特に睡眠時に

身体のメンテナンス作業を行います。

傷ついた部分の修復や疲労回復など

次の”戦闘モード”になる時に備えます。

そのため副交感神経が優位になる時間はとても大切なのです。



自律神経の切り替わるタイミングっていつ?

自律神経が切り替わるタイミングは交感神経がOFFになった時です。

副交感神経は交感神経がONの時には

その信号伝達は交感神経によって抑制されてしまい

交感神経がOFFの時には信号伝達が行われる仕組みになっています。

つまり、交感神経のスイッチが切れないと

副交感神経が機能することはないのです。


自律神経の切り替わりのきっかけは

基本はサーカディアンリズム(体内時計)によるものです。

これにより朝になるにつれて交感神経の働きが活発になり

夜になると働きが弱まっていきます。

その他に香りや音など周囲の環境や精神的な影響により

交感神経の働きは変動します。

そのため生活習慣の乱れや過度なストレスなどは

交感神経をOFFするのを妨げてしまいます。


そしてこの自律神経の切り替わりのきっかけがなくなって

交感神経をOFFにできなくなってしまうと

自律神経失調症になってしまいます。

眠りたいのに眠れなかったり(不眠症)

身体の疲れがとれなかったり(倦怠感)と

身体からさまざまな警告メッセージが発信されます。

また神経の修復なども滞ってしまうため

精神的な問題が出てくることもあります。



自律神経を整えるには?

自律神経を整える方法は簡単に言うと

先ほど言った生活習慣の乱れと

過度なストレスの改善をすることです。

でもこれらを改善するのはなかなか難しいですよね。


生活習慣の乱れが自分のだらしなさが原因だったとしても

自分の意識から変えていかなければいけませんし

ましてや仕事などやむを得ない状況が原因だとすると

なおさら難しくなります。

また生活を送っていれば必ずストレスは感じます。

ストレスとうまく付き合えるようになるといっても

すぐにできるようになるわけではありませんし

誰とも接さなかったり

好きな人や気の合う人とだけ関わるなんてことはできませんし

自分のやりたいことだけして生活なんてできないですよね。


もちろんこれらの原因を解決できるのであれば

それに越したことはありませんが

ほとんどの人は「いや、無理でしょ」と思うでしょう。

また可能だったとしても時間がかかったり

それをすることでさらにストレスになったりと

なかなかすぐに解決するのは難しいですよね。


なのでまずはきっかけ作りをしてみてください。


先ほども言ったように

自律神経が切り替わるのにはきっかけが必要です。

本来きっかけとして私たちの身体に備わっている

サーカディアンリズムを活用できないのであれば

他の方法でその”きっかけ”を作ってあげるのも1つの手です。


みなさんが「落ち着く~。。。」と感じるのはどんな時ですか?

また何をしている時ですか?


好きな音楽を聴いているとき?

好きな香りに包まれているとき?

好きなものを食べたり飲んだりしているとき?


きっとそれは人によって違って

またその音や香り、食べ物や飲み物も人それぞれですよね。


自律神経の乱れは世界的に多くの人が抱えている問題でもあるので

その改善方法については多くの文献が出ています。

そしてそのほとんどが五感を利用した実験や調査によるものです。


嗅覚:香り

視覚:光(明暗)、景色(色)

聴覚:音(自然音、生活音、雑音、音楽など)

味覚:味(甘味、苦味、辛味、酸味、渋味、旨味)

触覚:温度、痛み、触り心地(柔らかさ、滑らかさなど)


そしてこれらの感覚を通して

交感神経の働きを沈めたりストレスを軽減できることが

多くの文献で検証されています。

そのため日常生活の中でこれら五感を通じて

「落ち着く」と感じられるものに触れる時間を作ってあげることは

きっかけ作りとして大切になってきます。


もちろん科学的に

「この成分が含まれているものが効果的」とか

「これくらいの頻度や回数行うと効果的」というように

物質的、数値的なことはありますが

何より自分が落ち着けるかということが重要ポイントです。

なのでまずは自分が「落ち着く」と感じられる時間を

日常の中に少しでもいいので取り入れてみてください。



最後に

自律神経の乱れといわれてもピンと来ないかもしれませんが

自分の身体に耳を傾けてみて悲鳴を上げているようであれば

それは乱れが生じているサインかもしれません。


自律神経を整えるには

「自分が自分を癒してあげる」ことが第1ステップです。

まずは”自分の声”に耳を傾けて

自分のことを癒してあげることを意識してみてください。

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