腰痛に悩んでいる方に使うOMTはいろいろありますが
その中でも、今回はHVLAの1つである
Leg tugについて紹介します。
Leg tugってどんなテクニック?
冒頭でも言いましたが
Leg tugはHVLAの1つなので
ダイレクトテクニックに分類されます。
その名の通り
Leg(脚)をtug(引っ張る)ことで
テクニックを施します。
ターゲットは仙腸関節(SIJ)と股関節の2つで
使い方によってターゲットを変えることができます。
どんな時に使うの?
基本的にはターゲットとなる
仙腸関節と股関節の動きが悪くなっているとき使われます。
もちろん、ターゲットとなる関節自体に
動かしにくさなどの自覚症状がある時にも使えますが
仙腸関節周辺に当たる腰や股関節に近い膝など
その関節の周辺に不調がある場合
それらの影響を受けて自覚してなくても
関節の動きが悪くなっていることが多いです。
そしてそれを放置することで
もともとの症状と混在してしまい
いわゆる「あちこち痛い」状態になり
どこから手を付けていいのかわからなくなったり
全体が改善/緩和されるのに時間がかかったりするので
「もうよくならない」と思ってしまいがちです。
そのため、
仙腸関節や股関節の周辺に不調がある場合には
これらの関節を確認して動きが悪くなっていたら
このテクニックを使って状態を良好に保つ必要があります。
また、仙腸関節をターゲットとして
テクニックを施した場合には
腸骨(骨盤)についている筋肉(腰方形筋)に
瞬発的に刺激を与えることができるので
腰回りにコリやハリがあるときにも
それを緩和させる役割があります。
そしてもちろん
骨盤に歪みがある場合にも
このテクニックで矯正をサポートすることができます。
どんなことに気をつける?
Leg tugは脚を引っ張るテクニックなので
脚全体の状態を把握する必要があります。
関節で言えば、股関節、膝関節、足関節の3つの関節の
直近のケガ(脱臼や捻挫など)や
関節症(変形性関節症や関節リウマチなど)、
人工関節への置換などがある場合には
このテクニックによってそれらの悪化や
新しいダメージの原因となってしまうので
使用は避けた方がいいです。
また、関節周辺の新しい大きな傷(開放創)や
手術直後の手術痕がある場合も
傷口を刺激してしまい痛みなどの原因となるので
Leg tugを用いる場合には注意が必要です。
関節自体もしくはその周辺に
ケガなどの目立った状態がなくても
例えば新体操やバレエなど
関節の柔軟性が過度に高い人の場合には
HVLAを行うことで関節を痛めてしまうことがあるので
使用の際には注意が必要です。
最後に
Leg tugは直接的なターゲットとなる
仙腸関節や股関節だけでなく
その周辺の不調に対してもアプローチをかけられる
便利なテクニックの1つなので
注意事項に気をつけながらぜひお試しを!
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