腰椎椎間板ヘルニアは、スポーツで起こりやすいの!?
- trefle osteo
- 4月8日
- 読了時間: 4分
腰のヘルニアは、多くの人が1度は聞いたことがある
腰のケガの1つだと思います。
ですが、この腰のヘルニアが
スポーツをしている人に起こりやすいって
知っていましたか?
今回は腰椎椎間板ヘルニアとスポーツの
関係性について紹介します。
腰椎椎間板ヘルニアって?
首から腰にかけては
椎骨という骨が電車のように連結していて
それぞれの間には椎骨同士の衝突を軽減するために
椎間板というクッションが挟まれています。

腰椎椎間板ヘルニアは
腰の部分の椎骨(腰椎)の間にある
椎間板の中身(髄核)が後ろに
飛び出してしまった状態のことを言います。

椎間板の後ろには椎骨を支えている
靭帯(後縦靭帯)があるので
真後ろに出ていくことは珍しくて
多くの場合は左右どちらか片方に出ていくため
症状は片側に起こることが多いです。
腰椎椎間板ヘルニアの主な症状は
腰痛とお尻や脚の痛みや痺れ・筋力低下です。
お尻や脚の痛みや痺れ・筋力低下は
ヘルニアが起こっている場所によって
症状が出る場所が異なります。
また、腰椎椎間板ヘルニアを起こしかけている場合は
痛みや痺れなどの自覚症状がなくても
筋力低下により足が上がらなくなっているため
「何もないところでも躓く」ということが
起こりやすくなります。
そのため、どちらか片方の足だけ
段差などがないところでも
躓くことが多くなってきたなと思ったら
腰椎椎間板ヘルニアが原因の可能性があります。
どうしてスポーツで起こりやすい?
腰椎椎間板ヘルニアが
スポーツをしている人に起こりやすい理由は
“腰”という位置と競技の特性に関係しています。
腰は身体を上下で見た時に
頭と足の大体真ん中あたりに位置しています。
つまり、上からかかる重力と
下からの反発力の2つの力が
ちょうどぶつかる所に位置している
ということになります。
例えば、走る・跳ぶなどの動きは
重力に速度が加わることでその力は大きくなり
またそれに伴い、足からの
衝撃(床/地面からの反発力)も大きくなるので
走る速度が速いほど、跳ぶ高さが高いほど
腰への負担は大きくなります。
逆に、水中のように
上下からの力が軽減される状況下では
腰への負担も少なくなるので
腰の状態や体重によっては
プールなどの水中での運動やリハビリを
勧められることもあります。
そのため、腰椎椎間板ヘルニアは
競泳や水球のような水中のスポーツよりも
サッカーやバレーボールのような
陸上でかつ走る・跳ぶという動きを
頻繁に行うスポーツをする人に
起こりやすいです。
ただ、どのようなスポーツにおいても
パフォーマンスや体力向上のために
陸上でのトレーニングを取り入れているので
水中のスポーツをしている人でも
起こることは十分にあります。
予防や改善方法は?
腰椎椎間板ヘルニアの発症リスクの軽減や
すでに椎間板ヘルニアを起こしてしまって
出ている症状を緩和するためには
体幹のトレーニングによる筋力強化と
ストレッチによる柔軟の改善が必須です。
椎骨の周辺には、普段意識して使わない、
一般的には名前も知られていない
小さい筋肉がいくつもあり
これらは1つ1つの椎骨を安定させて
椎間板への過度な負荷を軽減するために
重要な役割持っています。
これらの筋肉は体幹トレーニングによって
強化することができるので
プランクなどはもちろん
バランスを使ったトレーニングを
取り入れると効果的です。
また、1つ1つの椎骨は
ブロックを積み重ねるようにして連なっていて
とても不安定な関節構造をしているので
その周囲はいくつもの靭帯に覆われています。
そのため、それらの靭帯の
柔軟が低下してしまうと
椎骨間の動きに制限をかけてしまうので
結果的に椎間板への負担も大きくなり
椎間板ヘルニアの発症リスクが高くなります。
体幹のストレッチにおいては
シンプルな前後屈、側屈、捻りの動きで
十分に柔軟を維持・改善することができます。
基本的には、シンプルな
体幹トレーニングとストレッチで
予防や改善はできますが
症状があまりにも強い場合や
もともとの椎骨・椎間板の周辺の状態によっては
手術などの外科的処置が必要なこともあるので
椎間板ヘルニアの疑いがある場合には
まずは必ず整形外科に受診して
状態をしっかり把握するようにしましょう。
最後に
腰椎椎間板ヘルニアは
1回の大きな衝撃によるものではなく
長期的な繰り返しの衝撃によって起こる
スポーツ障害の1つです。
日々のトレーニングやストレッチはもちろん
栄養バランスの取れた食事や質のいい睡眠で
疲労/ダメージの蓄積を軽減することで
発症リスクを下げることができるので
運動・食事・睡眠の3つを
意識するようにしましょう。
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