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耳管ドレナージ (Naughty Boy)

更新日:2023年11月10日

今回は耳周りの施術で使われる

耳管ドレナージ(Eustachian tube drainage)について紹介します。




耳管ドレナージってテクニック?

耳管ドレナージは

耳(中耳)と咽頭(のど)を

つなぐ管である耳管の

詰まりを緩和させるテクニックです。


耳管の走行に沿って

耳を上下から数回引っ張ることで

ポンプ作用を引き起こして

耳管に溜まった老廃物を流し出します。



どんな時に使うの?

そもそも耳管とは

耳の中(中耳)に溜まった分泌物を排出して

中耳内の圧力を調節するためにあります。


そして、中耳には

外から聞こえた音を振動として伝達する

3つの耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)があります。


さらに、中耳の隣にある内耳には

耳小骨から伝わった振動/音の情報処理を行う蝸牛管

バランス/平衡感覚をつかさどる半規管があります。


中耳内の圧力の均衡が保てなくなると

中耳内にある耳小骨はもちろん

周囲のものにまで影響を与えてしまうので

聴覚トラブルやバランス/平衡感覚トラブルの

原因にもなります。


そのため、耳管ドレナージは

耳管の詰まりで起こる

聴覚トラブル(難聴、耳鳴りなど)や

バランス/平衡感覚トラブル

耳管の老廃物の滞留や細菌の混入による

中耳炎などに対して使用されます。



どんなことに注意したらいい?

まずは状態をしっかり把握しましょう。


聴覚トラブルやバランス/平衡感覚トラブルは

耳管の詰まり以外にも

さまざまな原因によって引き起こります


耳や必要であれば脳を検査をして

安全であることを確認しましょう。


また、中耳炎など

耳の感染や炎症が確認される場合には

耳鼻咽頭科の医師など

専門医ないしは主治医への受診をして

必要であれば薬の投与など

適切な処置を受けることが大切です。


そして、このテクニックを使う際には

子どもと大人の身体の構造

理解しておく必要があります。


耳管は子どもの場合は

比較的水平に走行していて

大人の場合は斜めに走行しています。


そのため、このテクニックを

子どもに施す時と大人に施す時では

テクニックをするベクトルに違いがあります。


耳管ドレナージを

より効果的に行うためにも

身体の状態や年齢なども視野に入れたうえで

施術を行いましょう。



最後に

”耳”というと聴覚だけに

目が行きがちですが

音の情報を処理する器官と

平衡感覚の情報を処理する器官は隣同士なので

耳の中の環境は聴覚以外にも

影響を及ぼします。


耳管ドレナージで

耳の環境を整えることもできるので

健康状態などしっかり把握したうえで

施術を行いましょう。

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