身体のどこかに痛みがあると
そこに何かあるんじゃないかと思いがちですが
痛みは必ずしも損傷などの
ダメージがあるわけではありません。
今回は痛みを引き起こす原因を
いくつか紹介します。
疲労や使いすぎはダメージを引き起こす!
“身体のダメージ”と聞くと
ケガや損傷・変形、〇〇症などを
イメージする方も多いと思いますが
身体は使うことでダメージと修復を繰り返していて
使いすぎたり休息・栄養不足によって
そのサイクルが追い付かなくなることで
疲労の蓄積が起こってしまいます。
そのため、使いすぎた状態や疲労が蓄積した状態は
とてももろい状態なのでケガや損傷も起こりやすく
また、すでに炎症が起こっていたりして
“痛み”として身体に問題が生じていることを
私たちに教えてくれています。
そして、それをケアしないまま放置することで
結果として疲労骨折や腱鞘炎などのような
大きなダメージを引き起こしてしまいます。
ダメージがなくても痛みがでる!
以前、関連痛や放散痛のように
痛みがある場所と別の場所で問題/ダメージが
起こっていることがあると紹介したことがありますが
実際、痛みがあるところに問題はあるけど
ダメージが原因ではないこともあります。
その1つは、筋肉のコリ・ハリです。
筋肉やその周辺の筋膜や皮膚のコリやハリは
それらが柔軟性を欠いてしまっていて
その周辺では “スペースが狭くなっている” 状態です。
それにより、血流が低下してしまい
酸素や栄養素など身体を健康に維持するためのものが
そこに十分に運ばれなくなることで痛みを生じてしまいます。
そして痛みは筋力低下によっても起こります。
筋肉には関節を動かしたり安定させる働きがあり
筋力が低下することで筋肉が
オーバーワークしなければいけなくなり
負担や疲労が増えてしまうことで
痛みを起こしやすくなってしまいます。
また、筋肉による関節の安定が低下するので
靭帯や関節包など関節周辺にあるものへの
負担が増えてしまうことで痛みを生じてしまいます。
そのため、筋力低下自体は痛みを起こしませんが
結果として痛みを引き起こしてしまう
原因となってしまいます。
さらに柔軟性の低下も痛みを引き起こしてしまいます。
筋肉、靭帯また関節周辺の組織も
動かしていないと硬くなってしまい
それらの周辺の循環(血流)を低下させてしまいます。
循環が悪くなれば
不純物が溜まってしまって
酸素や栄養が届きにくい状態になるので
回復がうまくできなくなり
痛みが出てしまうことがあります。
また、柔軟性が低下すれば
その分関節(身体)の動きにも制限がかけられるので
その制限を超えて動かすことで痛みが出てしまいます。
これらは痛みがあるところに問題があるため
それを改善することで痛みを
改善/緩和することができますが
ケガなどの損傷がうまく改善されずに
痛みが長期化することで起こる慢性痛のように
そこにダメージや目立った問題がない場合や
関連痛/放散痛のように、ある場所の問題が
別の場所で痛みとして症状が出る場合は
痛みがある場所にアプローチをかけても
痛みの改善/緩和はあまり望めません。
また、頭痛のようにストレスなどの
精神的な問題が起因することもあるので
痛みの要因を身体と心の両面から探ることが大切です。
最後に
痛みがあると
「ここが何か悪いのかな?」と
思ってしまうと思いますが
ケガや○○症のようにそこにダメージがなくても
痛みがでるのは珍しくありません。
まずは痛みが出始めた時の
状況(時間帯や動作、出来事など)を思い出して
何がきっかけなのかをできるだけ明確にして
必要であれば病院で診てもらいましょう。
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