手首の動きが悪くなる理由は
筋肉のハリ/コリによるものや
腱鞘炎やケガなどによるもの、
関節症など関節自体に問題があるものなど
さまざまあります。
そこで今回は
以前紹介したArticulatory techniqueが
手首の施術におすすめである
いくつかのポイントを紹介します。
手首には小さな関節がたくさんある!
手首には手根骨という8個の小さな骨があり
それらはそれぞれ関節を作っていて
そのうちの3つの骨が
前腕(手首~肘)の骨である橈骨と尺骨と
手首の関節(手関節)を作り
4つの骨が指につながる骨(中手骨)と
関節を作っています(手根中手関節)。
そして、手首を動かす筋肉はもちろん
指を動かす筋肉の中には
腱として手首を通っているものもあります。
そのため手根骨が作るそれぞれ関節は
手首や指の動きに連動して動くことで
それらの動きをよりスムーズにする
大切な役割があります。
裏を返せば、手根骨の関節の動きが悪くなれば
手首の動きや指の動きにも影響を及ぼす
ということになります。
手根骨の動きと手首の状態に注目!
手根骨のそれぞれの関節は
動きも小さく、手首や指のように
意識して動かすことはできません。
そのため、METのように
意識して関節を動かすことで
関節の動きを改善するテクニックは
手根骨の関節をターゲットにすることは難しいです。
※ただし、手首/指でMETを行うことで
手根骨の関節に間接的に刺激を与えることはできます。
また、腱鞘炎や関節症など
手や手首周辺に何かしらの不調を
患っていることも少なくないため
その場合にはHVLAのような
激しい動きを伴うテクニックは
それらの状態を悪化させてしまったり
別のケガを引き起こしていしまう可能性があります。
Articulatory techniqueであれば
ターゲットとなる関節に直接アプローチできて
小さい動きを反復して行うテクニックなので
腱鞘炎や関節症などを患っている場合でも
安全にテクニックを施すことができます。
また、このテクニックにはポンプ作用もあるので
痛み物質や炎症物質、老廃物などを
関節外に流し出すサポートをして
痛みや炎症を軽減させて
回復/修復を促進することができます。
もし、関節周りの靭帯が過剰に凝り固まっていて
このテクニックで強い痛みや違和感がある場合には
最初にBLTを使って靭帯を緩めてあげると
より効果的に施術を行うことができます。
最後に
手首に使えるテクニックはさまざまありますが
解剖的な構造や手首の状態によっては
使えないものや使わない方がいいものもあります。
手首だけに限らず
構造や状態をしっかり把握したうえで
より安全で効果的なテクニックを
施せるようにしましょう。
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