top of page
執筆者の写真trefle osteo

ストレスを感じると、身体では何が起こる?

新年を迎えてから春にかけては

受験や卒入学、就職/転職に引っ越しなど

何かとストレスを感じる場面が多いですよね。


そこで今回はストレスについてお話ししようと思います。




そもそもストレスって?

みなさんは、“ストレス”と聞いた時

どんなものを思い浮かべますか?


多くの方が精神的なストレスを

最初に思い浮かべるのではないでしょうか。


ですがストレスの種類にはさまざまあり

例えば、そのストレスが

物理的に肉体に加わるものであれば

ケガを引き起こす原因となり

ウイルスや細菌などであれば

風邪や病気を引き起こす原因となります。


そして、ストレスとは

決してネガティブなものだけを

指すわけでもありません


“テンションが上がる”、“いい刺激”など

気持ちが高揚することもストレスの1つです。


これらのような“適度なストレス”は

身体の持つ機能を高めるうえで

とても大切な要素の1つでもあります。


そのため、ストレスすべてを

取り除けばいいというわけではありません。



ストレスで身体に起こる反応は?

ストレスを感じた時、体内では

コルチゾルやアドレナリンなどの

ストレスホルモンの分泌が盛んになり

それによって身体ではさまざまな反応が起こります。


このストレスホルモンの中には

脳、特に記憶や学習、精神状態に関与している

前頭部や海馬、扁桃体に大きく影響を与え

過度なストレスまたは長期的なストレスによって

これらの機能の低下や萎縮が起こってしまいます。


ただし、適度なストレス/ストレスホルモンの分泌は

記憶や学習に大切な要素でもあります。


例えば、学習後にテストを行うことで

記憶力を高める効果があります。

※テストの前のストレスは記憶力を低下させてしまいます。


そしてストレスホルモンは

自律神経の働きにも影響を与えます。


多くの場合は交感神経の働きが活発になりますが

副交感神経の働きを強めることもあり

これにより、自律神経のバランスが崩れ

心臓や血管に負担をかけてしまいます。


また、ストレスによって

不整脈や動脈硬化、血液凝固などのリスクも高くなり

結果として心筋梗塞や脳梗塞など

命に関わる事態を引き起こしてしまうこともあります。


その他にも、ストレスは

体内の炎症物質の増加させてしまうため

消化器官で炎症が起こりやすくなり

胃・十二指腸潰瘍やクローン病などの

発症リスクを高めてしまいます。


そして、炎症物質の増加は

肌荒れなどの美容面にも影響してしまいます。


さらに、過度なストレスは

免疫機能を低下させてしまうことで

体調を崩しやすくなるのはもちろんですが

細胞が癌化した場合に抵抗できなくなるので

悪性腫瘍を増殖を強めてしまい

大病を引き起こしてしまうこともあります。



ストレスとうまく付き合える術を身につけよう!

よくも悪くも、生きていれば

ストレスの影響を受けない時はありません。


ですが、ストレスとうまく付き合う

もしくはうまく向き合う術を持っていなければ

そのストレスは少しずつですが

確実に身体も心も蝕んでいきます。


そのため、ストレスによる悪影響を

最小限に抑えられるように

その術を身につけることが大切です。


例えば、うつ病や不安障害などに有効とされている

CBT(Cognitive-behavioural Therapy)という

療法で用いられている方法は

自分の感じているストレスと向き合う上で

とても有効だと思います。


これは、簡単に説明すると

ストレスに感じた出来事を場面ごとに切り取って

その時の自分を客観的にとらえることで

自分が「何に対して、どうしてストレスに感じたのか」

を理解する方法です。


① ストレスに感じた事象

  例:指摘をされた、事故が起こったなど

② そのストレスに対して自分はどう感じたか

  例:怖かった、悔しかった、悲しかったなど

③ そのストレスに対して何を考えたか

  例:この場から逃げたい、助けてほしいなど

④ 結果的にどういう行動をとったのか

  例:その場から去った、立ち尽くしたなど


これらの4つのことを書き出してみて

その出来事、その時の自分を

ただ単に1つの事象として考えてみることで

ストレスの原因を明確にして

それに対しての対策や対処方法を

見つけやすくしてくれます。


※ただし、すでにPTSDなどの不安障害や

その他の精神疾患を患っていたり

その出来事を思い出すことで

身体が過剰反応を起こしてしまう場合

(動悸や冷や汗など)には

1人では行わずに専門医/専門家の協力のもと

無理のない範囲で行ってください。


そして、ストレス発散方法を身につけることも

一時的にストレスを緩和するうえで

重要なポイントになります。


ストレスを軽減するまたは

ストレスに対する耐性を高めるためにも

まずは健康状態を整えることを意識してみてください。


睡眠・食事・運動の3つは

健康促進を行う際の三本柱で

これらを改善することで身体も心も

健康な状態に促してくれます。


逆に、この3つが乱れていると

健康はいとも簡単に崩れてしまいます。


また、香りや音楽など

五感を利用してリラックスしやすい環境づくり

一時的にストレスを軽減するのに役立ちます。



最後に

ストレスは完全になくしてしまっても

溜め込みすぎても身体にも心にもよくありません。


もちろん、ストレスとうまく付き合える術を

身につけることはとても大切ですが

それは簡単ではなく時間もかかってしまいます。


まずは一時的でもいいので

自分のストレス発散方法を見つけることから

はじめてみてください。


関連記事

すべて表示

留言


bottom of page