最近いろんなところで
おすすめの運動/筋トレやストレッチ方法が発信されていて
調べるとたくさんの情報に触れることができますよね。
でも、多くの情報を目の前にすると
「自分には何が必要なんだろう?」と
余計にわからなくなることもありますよね。
そこで今回は
筋力や柔軟について紹介します。
そもそも筋肉の働きって何?
筋肉には身体を動かす骨格筋と内臓の筋肉である平滑筋、
そして心臓の筋肉である心筋の3つがありますが
ここでは骨格筋に着目してその働きをいくつか紹介します。
筋肉(骨格筋)の働き1つ目は、
身体/関節を動かすことです。
筋肉は少なくとも1つ以上の関節を跨いでいるので
筋肉が収縮することでその関節の曲げ伸ばしや
捻りの動きを引き起こします。
※顔の筋肉などの一部を除く
そしていくつかの関節を同時に動かし
いくつかの動きを組みあわせることで
走るや蹴るなどの身体全体の動きになります。
2つ目は関節の安定性を高めることです。
関節とは、骨と骨の接合部分のことで
靭帯によって連結されていますが
靭帯だけでは動きなどの衝撃に耐えられないので
筋肉によって安定性が強化されています。
3つ目は熱を生産することです。
身体を動かすと暑くなり汗をかくように
筋肉が働く(収縮する)ことで熱を生み出し
その熱は血液を通して全身に伝わるので
結果として体温の上昇を引き起こします。
4つ目は血流/循環を促進するポンプの役割です。
血流は主に心臓の働きによって起こるので
身体の循環における1番のポンプは心臓ですが
血液を含むすべての水分も重力の影響を受けているので
心臓よりも下にあるところから上に押し返すための
ポンプも必要になります。
そこで、身体を動かして筋肉の収縮と弛緩を
繰り返すことでポンプ作用を引き起こして循環を促進します。
これら他にも、保護/クッション的な役割もあるなど
筋肉には身体を動かす以外にも多くの役割があるので
筋力が落ちることでさまざまな不調を引き起こす
原因となってしまいます。
柔軟性はどうして必要なの?
柔軟は基本的に関節に対して使われますが
その関節の周りは関節包、靭帯、筋肉/筋膜、
脂肪などの皮下組織に皮膚と多くのものに覆われていて
これらのどれかの柔軟性が低下するだけでも
関節の動きは悪くなります。
つまり柔軟性は、関節の動きだけに限らず
身体を形作るさまざまなものに対して重要になります。
関節包や靭帯の柔軟性の低下は
ダイレクトに関節の動きに影響を与え
また関節包内の循環の低下にも関係するので
関節内のケガ/ダメージの修復に時間がかかったり
関節症の進行を促進してしまうこともあります。
筋肉や筋膜の柔軟性の低下は
その筋肉の動きを制限してしまうので
筋肉や腱、筋肉の付着部のケガ/ダメージの原因になったり
その筋肉に相対する筋肉に負担をかけてしまいます。
また、筋肉のポンプ作用にも影響するので
循環の低下によりケガ/ダメージの修復の長期化や
疲労からの回復力の低下、浮腫みなどを
引き起こす原因にもなります。
皮膚や皮下組織の柔軟性の低下は
筋膜との癒着などにより筋肉の動きの妨げになったり
間接的に関節の動きに影響を与えたりします。
また、これらすべてのものは隣接しているので
どれかひとつでも柔軟性が低下すると
周りにも悪影響をもたらして
長期的に放置することでさまざまな不調の原因になります。
まずは筋力?それとも柔軟?
ここまでの話を総合して考えると
筋力と柔軟はどちらもある程度必要で
あるレベルを下回ることで身体全体に
さまざまな不調を引き起こしてしまう要因となるので
どちらも意識して改善/維持をする必要があります。
ただ、身体の状態によっては
はじめはどちらかにフォーカスした方がいいこともあります。
例えば、ケガなどで固定をしたり
動かさない期間があった場合には
関節が硬くなっていて動きが悪くなっているので
まずは関節の柔軟性を改善させることを優先した方がいいです。
例)骨折、捻挫、手術、長期間の体調不良や病気など
関節の動きが悪いまま無理に筋トレや運動をすると
別のケガを引き起こしてしまう可能性があります。
また、ケガもなく身体を動かしていない期間がなくても
運動やストレッチなどの
身体を意識して動かす習慣がない場合には
柔軟性が低下していることが多いので
まずはストレッチなどの柔軟運動から
始めることがおすすめです。
例)運動不足、猫背、反り腰など
逆に、捻挫などの関節のケガや筋力低下によって
関節が不安定になってしまっている場合には
筋力UPを優先して行った方がいいです。
例)捻挫、慢性○○(腰痛、肩こりなど)、産後など
ただし、筋トレや運動をした後には
ストレッチをすることで疲労やダメージからの
回復/修復を促進できるので
不安定になっている関節を避けてストレッチなどの
ケアを行うことはとても大切です。
特にこれらに当てはまらない場合には
軽度の運動から試してみて
自分に合ったレベルの運動をしましょう。
また、運動の際には
準備体操などのウォーミングアップからスタートして
筋トレやランニングなどの運動、
最後にはストレッチをして身体のケアをすることを
忘れないようにしましょう。
最後に
筋力も柔軟も健康的な身体を維持するためには
とても大切な要素なので
どちらかだけに気をつければいいわけではありません。
ただ、身体の状態によっては
まずはどちらかにフォーカスすることで
より安全に身体の状態を改善できるので
まずは自分の身体を把握することからはじめてみてください。
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