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執筆者の写真trefle osteo

「痛いから動かさない」は悪循環の始まり⁉

痛みがある時

「動かしたくない」

「動かさない方がいい」

と思う方も多いと思います。


もちろん、ケガの直後や

炎症症状が起きている時など

動かさない方がいいときもありますが

”痛い=動かさない”だけだと

悪循環に陥ってしまいます。


今回は、動かさないことが

どうして悪循環につながるのか紹介します。




動かさないと関節の動きは悪くなる

関節は骨と骨の連結部分で

周辺には関節包や靭帯、筋肉、皮膚があり

関節の動きを邪魔しないように

それらには柔軟性があります。


また、関節の安定性を保つのも

それらの働きの1つです。

(主に靭帯と筋肉)


ですが、これらの柔軟性は

動かさないでいると低下してしまいます。


骨折などの固定を必要とするような

ケガをしたことがある人は

経験したこともあると思いますが

動かせない期間が長ければ長いほど

固定器具を外した時には筋力低下によって

自力で関節運動ができなくなるだけでなく

人から動かしてもらっても

動きが悪くなっていたり

動かした時に痛みを感じることもあります。


他にも、ストレッチ続けて

身体が柔らかくなっても

ストレッチ止めてしまうと

数日で簡単に硬くなってしまいます


また、子ども/若いときは柔らかかったのに

今は硬くなってしまっているのも

年齢を重ねるにつれて身体を動かすことが

少なくなっていることも関係しています。



動かさないと痛みが悪化することも

関節は関節包という袋に包まれていて

その関節包の中にある潤滑液によって

関節の動きをスムーズにしたり

関節内のダメージの修復を行ったりします。


潤滑液は常に新鮮なものと循環していますが

関節運動を行うことでポンプの役割も果たし

その循環を促します。


ですが、関節を動かさないでいると

そのポンプ作用がなくなってしまい

循環の速度が落ちてしまい

さらに関節周辺の柔軟性も低下するため

より循環が悪くなってしまいます。


痛みや炎症がある関節包の中には

それらを引き起こす物質がたくさんあり

関節内にダメージがある場合には

それを修復する際に出る ”ゴミ” もあり

逆に関節を健康にする栄養素は

少なくなってしまっています


そのため、関節を動かさないでいると

関節内の環境が悪くなり

痛みや炎症が収まりにくくなってしまいます。


また、痛みが慢性化してしまっていると

関節自体は正常でも神経の影響で

痛みを感じてしまうことがあります。


その状態で動かさないでいると

もともとの痛みに加えて

硬くなってしまった関節を動かすことで

別の痛みが起こってしまい

「痛みが強くなった」

「関節の状態が悪化した」ように

感じてしまいます。


さらに、ケガなどによる固定を

不必要に長期間続けていると

関節周辺の筋肉が衰えてしまい

固定器具を外した時に

関節を支えられる筋力が少なく

関節の疲労感(だるさなど)や

痛みを感じやすくなってしまいます。


例えば、ぎっくり腰などの腰痛で

コルセットを使うようになり

腰回りのトレーニングを行わずにいると

コルセットを外すと腰痛がひどくなり

コルセットを手放せなくなってしまいます。



どうしたらいい?

まずは痛みの原因をはっきりさせましょう。


痛みの原因がケガの場合には

適切な治療を受けて

回復に応じて筋トレやストレッチなど

リハビリを行う必要があります。


痛みの原因が関節症やリウマチのような

病気的なことの場合には

その状態にあった治療を受けつつ

痛みのないもしくは痛みの少ない範囲内で動かして

できるだけ関節の柔軟性が低下しないように

気をつけておく必要があります。


病院やリハビリ施設などではなく

自宅などで関節運動を行う際には

担当医やリハビリ担当の人に

注意事項を聞いたうえで行い

自分で動かすのが難しい場合には

誰かに優しく動かしてもらいましょう。



最後に

痛みがあるとどうしても動かしたくないし

動かさない方がいいと思ってしまいがちですが

動かさなすぎると関節の状態や

痛みなどの症状が改善されなかったり

悪化してしまうこともあります。


関節の状態をしっかりと把握したうえで

それぞれの状態にあった対処をしましょう。



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