今回は肩関節でよく使われる
Spencer technique(スペンサーテクニック)について
紹介します。
Spencer techniqueってどんなテクニック?
このテクニックはArticulatory techniqueの応用テクニックで
ダイレクトテクニックに分類されます。
Spencer techniqueは
肩関節の屈曲伸展などの動きを他動的に起こないながら
圧迫や牽引を加えるテクニックです。
関節の動きに加えて圧迫や牽引を同時に行うことで
関節周辺の組織の柔軟性を改善したり
ポンプ作用によって関節内の循環を改善することができます。
このポンプ作用によって
関節内に滞ってしまっている
炎症物質や痛み物質を除去することができ
また、損傷の修復に必要な物質や栄養素を
関節内に取り込むことができます。
それにより、関節の状態や動き改善や
関節の痛みや炎症の軽減させることができます。
どんな時に使う?
Spencer techniqueは
肩関節の動きが悪くなっていたり
それと同時に痛みや炎症が起こっている際に使われます。
また、インピンジメント症候群など
関節の隙間が狭くなっている場合に
関節の隙間に余裕を作るのに用いられたりもします。
どんなことに気を付けたらいい?
このテクニックは
他動的に関節を反復して動かしたり
それと同時に圧迫や牽引を行うものです。
そのため、
関節遊離体(関節ネズミ)や
骨棘が関節内や関節周辺にあるなど
関節自体に異常がある場合には
このテクニックを施すことによって
関節自体を損傷してしまったり
症状を悪化させてしまう可能性があるので
それらのリスクがないことを確認したうえで
施術を行うことが大切です。
また、このテクニックを行っている最中に
痛みや不快感などを感じた場合には
直ちに施術をとめて
痛み/不快感の原因を探したり
他のテクニックを利用したりするなど
対応をする必要があります。
他には、関節周辺に
急性ないしは慢性的なケガなどがある場合には
状態をしっかりと把握したうえで
そのケガに悪影響を与えないように注意が必要です。
最後に
肩関節の施術で用いられることの多いSpencer techniqueですが
私は肩関節と似た構造をしている股関節でも
利用することもあります。
ただし、股関節に対して行う際は
肩関節よりも重量があるので
施術者への負担も大きるなるため
自分より小柄な人にのみ行うなどの対応策が必要です。
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