今回はOMTの中でもリンパテクニックの1つである
Popliteal fascia releaseについて紹介します。
どんなテクニック?
Poplitealとは、膝の裏(膝窩)のことで
ここには膝から下の循環に必要な動静脈とリンパ管、
膝から下の感覚や運動に必要な神経が通っています。
そして、この場所は
膝を曲げるために必要な筋肉がついているので
ハリの出やすい場所でもあります。
そのためこのテクニックを使って
膝の裏のハリを取り除いて
膝から下の循環を改善します。
どんな時に使う?
このテクニックは基本的には
膝から下はもちろんですが
脚全体の循環が低下している時に用いられます。
脚の循環が低下する原因としては
捻挫や打撲、骨折などのケガや
変形性関節症や関節リウマチなどの関節症、
運動不足などによる筋力や柔軟性の低下などがあります。
「循環の低下」は浮腫み引き起こすだけでなく
老廃物や炎症物質などの停滞によって
酸素や栄養素などの供給を妨げてしまうので
疲労やダメージ/ケガからの回復・修復の遅延や
炎症や痛みなどの長期化の要因にもなってしまいます。
そのため、浮腫みが出ている時やケガの後、
脚に疲労や倦怠感を感じている時などに
用いられるテクニックです。
また、全身の循環を改善するための
テクニックの1つとしても用いられるので
風邪の後や体調不良がある時にも
リンパテクニックとして使われます。
どんなことに注意した方がいい?
このテクニックは膝の裏に施すものなので
膝の裏に比較的新しい傷がある場合や
皮下血腫(あざ)、炎症症状(腫脹、発赤)がある場合には
使用を避けた方がいいでしょう。
また、膝関節やその周辺の
直近のケガ(骨折や捻挫など)がある場合には
その場所や重症度によっては適さないので
状態をしっかり把握する必要があります。
そして、このテクニックは循環を促進するものなので
熱などの全身症状が出ている時や
感染症の疑いなどのがある場合には
循環が促進されることで状態/症状が悪化してしまうので
このテクニックは使用しないでください。
最後に
リンパテクニックである
Popliteal fascia releaseは脚の循環を改善してくれるので
浮腫みや疲労の蓄積がある時におすすめのテクニックです。
ですが、場合によっては適さない時もあるので
身体や膝周辺の状態を把握したうえで行いましょう。
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