鼻炎には自律神経が関係している⁉
- trefle osteo
- 2023年2月28日
- 読了時間: 5分
更新日:2023年11月10日
鼻づまりに鼻水など
鼻炎になると鼻で息ができなかったり
ティッシュが手放せなかったりと
日常生活でも困ってしまう場面が多いですよね。
また、鼻炎にも大きく分けて
花粉やハウスダスト、動物など
特定のものにアレルギー反応として引き起こされる
アレルギー性鼻炎と
風邪や気温の変化、慢性鼻炎などの
非アレルギー性鼻炎の2タイプあります。
そして鼻炎は
自律神経との関係があるともいわれています。
今回は自律神経が鼻炎と
どのように関係しているのかを紹介します。
鼻炎ってどうして起こるの?
まず、鼻炎の症状の1つの
鼻づまりの主な要因は鼻の毛細血管の充血です。
身体の血管は自律神経の働きによって
収縮したり拡張したりしていて
それは鼻の毛細血管も同じです。
そのため
交感神経(戦闘/覚醒モード)優位の時には
血管が収縮するため鼻づまりの症状が緩和されて
逆に副交感神経(リラックスモード)優位の時には
血管が拡張し鼻づまりの症状が悪化してしまいます。
例えば、眠りにつこうと横になると
急に鼻が詰まりだしたり
逆に起き上がったり少し運動したりすると
鼻詰まりが改善されたりします。
そして、鼻炎のもう1つの症状である
鼻水にも自律神経が大きく関わっています。
”鼻水”として鼻から流れ出る分泌液は
副交感神経が優位になることによって
分泌量が多くなります。
また、体内に入ってきたアレルギー物質は
副交感神経(迷走神経:CN10)によって検出され
その情報が脳へと送られ
同じ神経によって送られた信号により
身体でアレルギー反応が引き起こされます。
その他にも
くしゃみのような反射反応でも
交感神経の働きの低下がみられると言われています。
これらのように
鼻炎持ちの人からは交感神経に比べて
副交感神経の方が優位である状態がみられ
特に、アレルギー性鼻炎の人の方がこの状態が顕著です。
また、精神的ストレスは
鼻に関わる自律神経のバランスの乱れを引き起こしたり
気温の変化や空気中のホコリなどのように
肉体的なストレスは一時的な
自律神経由来の鼻炎を引き起こしたりします。
自律神経を整えたら、鼻炎を改善できる?
ここまでの内容をみると
「鼻炎の症状を軽減するには
リラックスしない方がいいの...?」
と思ってしまう方も多いかもしれませんが
そうではありません。
鼻炎で見られる
副交感神経が優位な状態でポイントなのが
副交感神経の働きが強くなっているのではなく
交感神経の働きが弱くなっているということです。
すなわち、自律神経のバランスが
乱れてしまっているということです。
そのため、ここで大切なのは
副交感神経が優位にならないようにするのではなく
交感神経が優位にならなければいけない時に
交感神経がちゃんと働けるようにすることです。
とはいえ、どうしたらいいのか?
まず1つ目は
首から背中にかけてのケアです。
鼻に関係する交感神経は
背中の上の方(第1~4胸椎)から出て
首の上の方(第2~3頚椎部分)を通っています。
そのため
首~背中にかけての過度な筋肉のハリやコリ、
猫背などの姿勢の悪さは
交感神経の働きを邪魔してしまうことがあります。
首回りや背中回りの
簡単なストレッチや筋トレなどを行うことで
首~背中にかけての不調は改善できるので
ちょっとした隙間時間などでやってみてください。
2つ目はビタミンDの摂取です。
ビタミンDは免疫反応とも関係があり
また、自律神経のバランスの乱れとも
関係があると言われています。
そして、自律神経に乱れが生じている人では
ビタミンDの体内量が少なくなっていることが多く
ビタミンDを補給することで
自律神経の乱れの改善はもちろん
鼻炎の症状も改善するとも言われています。
ビタミンDはD2とD3に分けられますが
ビタミンD2はキノコ類に含まれる成分(エルゴステロール)が
原料となり紫外線に当たることで皮下で生成され
ビタミンD3は魚類の特に肝臓に多く含まれています。
サプリメントで簡単に摂取することも可能ですが
過剰に摂取してしまうと
吐き気や食欲不振など身体に不具合が生じたり
症状が進行すると腎不全などの
病気を引き起こす原因にもなるので
できるだけ普段の食事から取り入れるようにしてください。
3つ目はサウナに入ることです。
これはタイで行われた実験によるものなのですが
交感神経の働きに乱れを生じている人に
6週間、週に3日サウナに入ってもらった結果
交感神経の働きが改善されました。
この実験では
サウナに入る前に15分間安静にした後
サウナの中に5分→水風呂に5分を6セット行われました。
途中経過の3週間で計測した際には
改善/変化は見られなかったものの
6週間後には交感神経の改善が見られました。
もちろん、サウナのような高温多湿な空間には
得意不得意があるので
苦手な方は無理にする必要はありませんが
もし興味のある方は行ってみてください。
最後に
今回は鼻炎と自律神経の関係性から
その改善方法も紹介しましたが
自律神経の乱れが改善されれば
鼻炎が必ず解消されるというわけではありません。
そもそもの原因が
アレルギーやウイルス、細菌などによるものなのであれば
それらに対してちゃんと対処する必要があります。
しかし、自律神経を整えることで
症状が少し緩和されることもあるので
興味のある方はぜひ試してみてください。
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